Friday, February 19, 2010

活性化エネルギー

 化学反応が生じるには、反応物に反応を起こさせるためのエネルギーがあることが重要だ。

 実際に反応を起こすために必要なエネルギーを「活性化エネルギー」と定義されている。

 これは、何も化学に限った話ではない。

 エネルギー = やる気

と置き換えればよい。

 何か新しいことをしよう!と意欲に燃えていたとしても、その行動を起こすための「活性化エネルギー」を超えるだけの「やる気」がなければ、行動を起こせないし、仮に行動に移すことができたとしても、その行動を長続きさせることは難しい。

 なんか今ひとつ盛り上がらなかったんだよね。
 土壇場で、もう一踏ん張りできたらうまくいったかもしれないんだけど、、、、
 やる気がいまいちだった、、、、

というのは、すべて反応を起こすための、もしくは、反応を継続させるための「エネルギー」が不足していたということだ。

 活性化エネルギーを下げるという方法もある。
 逆に活性化エネルギーを通常よりも多く必要とするケースもある。

 そして、反応物のエネルギーを増減する方法も存在します。

 方法論はそんなにあるわけではありません。
 単純に、活性化エネルギーを下げて、やる気のエネルギーを増やせばいいのです。
 難しくはありません。バカみたいに単純です。

Thursday, February 18, 2010

すべてが全て反応するわけではない

 出会いがないと化学反応は起こらない。

 しかし、出会いさえすれば化学反応が生じるわけではない。

 物質世界に安定が見られるのも、やたらと化学反応が生じていないからで、分子と分子が衝突するたびに反応していたら、この物質世界は混沌とした状態となってしまう。

 化学反応が生じるには、相性とエネルギーが重要だ。
 AとCなら反応が生じる可能性があるが、AとGではどんな状態にしても反応しないということがある。

 また、混ぜれば必ず反応が起きるわけではない。化学反応が起きるには活性化エネルギーという反応が進行するために最低限必要なエネルギーを有していないといけないからだ。

 これは、組織の発展段階と非常に相関がある。

 ブルース・タックマン(Bruce W. Tuckman)博士による「チーム発達の段階」説によると、チームや組織は、
  1. 形成期:Forming
  2. 混乱期:Storming
  3. 統一期:Norming
  4. 機能期:Performing
  5. 解散期:Transforming
という5つの段階を経るといわれています。

 大切なのが、2番目のStorming(混乱期)をくぐり抜ける必要があること。この段階は、チームメンバー自身が自分たちが衝突の中にいると気づくことから名付けられたそうです。メンバー間で主導権争いを繰り広げたり、十分に役割を果たしていないと思われているメンバーが存在していたりします。期待したほどのスピードで進歩しないことにチームはいらいらしている状態です。個人間、チームリーダー、あるいはチームの役割に関して交渉が行われます。この段階は、新しい解決策の創造性、衝突、およびフラストレーションといったものに特徴付けられます。

 混乱期というのは、チームメンバー同士が高いエネルギー状態で葛藤を繰り返し、それを乗り越え、統一期へ至るための避けることのできない段階であり、この段階を乗り越えるためのエネルギーが、すなわち活性化エネルギーなわけです。チーム内に十分なエネルギーがなければ、混乱期を乗り切るための必要エネルギーに満たないため、統一期へと至ることはできず、チームの成長は頓挫してしまいます。

 混乱期を表面的に取り繕って、成果をあげようとしても、とりあえず形式的なものは満たすことができるかもしれませんが、チームメンバーの実力が発揮されず、成果をあげるような化学反応は生じません。

 この考え方は、組織だけではなく、自己の成長にも応用できるかもしれません。
 一切の衝突も混乱もなく吸収できた知識や能力よりも、混乱と不安を乗り越えて手にした知識や能力の方が、自分の血となり肉となっていることを実感する機会が誰しもあったと思います。特に成長するためには、過去の成功体験をUnlearnして、すなわち一度消し去って、ゼロベースで学び直すことが求められます。このときに、自分の知らなかった知識や事例などで、思いっきり打ちのめされると、より深いレベルでの理解や習得が可能となります。
 すなわち、居心地の悪い状態を自分の努力で居心地の良い状態へと変えることを繰り返すことが、自身の成長には大切ではないかと思っています。これは、高い活性化エネルギーを消費して、新しい化学反応を繰り返したことにつながり、質的な変化を起こすことに成功できたということではないかと思われます。

出会いのビジネス

 昨日、とあるビジネスマッチングの機会があり、営業の先輩といそいそと出かけた。

 営業の教科書でさんざん書かれていることだけれども、「新規顧客の開拓」というのはとてもコストがかかる。単に金銭的なコストだけではない。時間、機会、人的リソースなど、ありとあらゆる資産を使わなくてはならない。

 しかし、既存の顧客だけではどうしてもビジネスの広がりが期待できない。新しいビジネスのアイデアはあるが、B2Bの場合、ターゲット顧客との人的なつながりがない場合が多く、ホームページや展示会に出展して、網にかかるまで待っているという苦悩がつきない。

 こういった「良質な出会い」は、仕事にしても、プライベートにしても、非常に気になります。だからこそ、いい商売になるわけで、過大な期待を寄せる人はいいカモとしてぼったくられやすい。

 出席したビジネスマッチングの会場では、中国企業と日本企業の仲介をしますという法律事務所もあった。確かにニーズはあるだろうが、実績はどうなの?その法律事務所にどんなノウハウと仕組みがあるのだろう?実際の中国側にニーズはどのようなニーズであり、どんなメリットとリスクが介在するのか、といった、至極まともな説明というのは、残念ながら一言も聞かれなかった。

 結婚の仲介をする「世話好きのおばさん」ならいいけれども、ビジネスの世界で「善意を前面に出すような『出会いビジネス』」は、どうにも信用できない。

 しかし、だ。異分子同士が出会い、衝突することがなければ、そもそも化学反応は全く起こらない。あるのは、単なる分解反応だけだ。つまり、良質な出会いの環境がなければ、内なる分解反応で、どんどん劣化していく一方なのだ。

 そう、ひきこもりも同じなのかもしれない。自分の世界から一歩も出ずに、異分子と交わることをしなければ、化学反応は起きようもない。化学反応を起こさなければ、質的な変化は見込めない。成長もない。

 ブログのタイトル「バケの方法」とは、「化学(バケガク)」の思考法を広く一般的に考えてみたらどうなるだろうか?という実験的な試みです。わかりにくい点がありましたら、お気軽にご指摘ください。